さて、退院後のお話。
退院後は3ヶ月間ほど、血管の修復を促す治験薬と、血液をサラサラにさせるためのアスピリンを服用した。
毎日粉薬を服用していた3歳の我が子は、すっかり粉薬を飲み込むのが上手になっていた。最初は飲めなくて吐いたりしていたのに・・・
慣れるものだ(^^;)
まず、退院1ヶ月で血液検査や心臓のエコー検査をすることとなった。
血液検査は問題なかったものの、心臓のエコーではやはり技師の方にまだ膨らんだ血管は戻っていない旨伝えられた。
私のイメージでは、肥厚した血管は元に戻るなんてありえないと思っていて、大人になってもこの子の左冠動脈は一部このままなのだわ・・・とショックだった。
世の中にはもっとひどい後遺症が出た人もいるのだろうが、それでもやっぱりこれはこれでショックだ。
そして、3ヶ月後。
血液検査と心臓のエコーとお決まりのコースを検査した後に、診察で担当医から、
肥厚してた血管が、なんと元に戻っていると言われた。
「・・・!?」
そんなことあるの?と驚きが隠せないまま、私は医師に、
「これは治験薬が効いた、ということでしょうか?」
と聞いたが、
「治験薬が効いた、と思いたいですね!ただ、一度傷ついた血管は柔軟性に欠ける。元のサイズに戻ったことは大変良かったが、今後も経過観察は必要です。」
「お子さんは重症の川崎病ではなかったけど、決して軽くはなかったですね。」
ということだった。
なんだか、今更ながら、またぞっとしていた。
川崎病について知識がまるでなかったばっかりに、
医師が心臓の後遺症を見つけるまで、後遺症のことなんて頭になかったから。
現在は経過も良好で、よく食べ、よく遊び、よく寝る典型的な子どもだ。
1年に一度検診を受け、何もないことを祈るばかりである。